被相続人がゆうちょ銀行(旧郵便局)の銀行口座を持っている場合があります。今回はゆうちょ銀行の口座を持っている人向けに情報をまとめました。
- 提出先→ゆうちょ銀行
- 提出人→名義変更請求者
- 提出書類→貯金等相続手続請求書、相続確認表
- 提出時期→特になし
- 提出費用→特になし
郵便貯金の名義変更手続
郵便貯金を相続するには、貯金の名義変更が必要になります。預け入れ先であるゆうちょ銀行所定の「貯金等相続手続請求書(名義書換請求書)に必要事項と代表相続人、代表相続人以外の相続人を記入して実印を押し、添付書類とともに、ゆうちょ銀行に提出します。
代理人に取り扱いを頼む場合は委任状が必要です。
代襲相続人がいる場合
代襲相続人がいる場合には、代襲相続人の戸籍謄本(全部事項証明書)が必要となります。第一順位の相続人がいない場合には、被相続人の直系尊属(親)の戸籍謄本(全部事項証明書)が必要です。
非課税貯金がある場合
非課税貯金の相続がある場合には、「非課税貯蓄相続申込書」の提出が必要となります。また、「非課税対象者公的書類」も併せて提出します。
被相続人貯金口座の凍結
なお被相続人の名義である預貯金は、一部の悪意ある相続人が預貯金を勝手に引き出すことを防ぐために、被相続人の死亡を確認すると預貯金が凍結されます。凍結された預貯金の払戻しを受けるためには、遺産分割を確定させ、所定の手続を踏まなければなりません。
必要書類・添付書類
- 遺産分割協議書
- 遺言書
- 貯金通帳または貯金証書
- ゆうちょ銀行のキャッシュカード
- 被相続人の戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の印鑑証明書
- 手続きする人の身分証明書
実際の流れ
まずゆうちょ銀行が出している「相続確認表」に必要事項を記入し、ゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口に提出します。相続確認表は、ゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口で調達することも可能です。
提出後1〜2週間程度で「必要書類のご案内」が郵送されます。案内に沿って相続手続きに必要な書類を準備します。準備した必要書類の原本をゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口に提出します。この際、相続確認表を提出した郵便局で行うのが原則です。
必要書類を提出してから1〜2週間程度で代表相続人の通常貯金口座へ相続払戻金が入金されます。相続人が誰も口座を持っていない場合は、ゆうちょ銀行で作成することも可能です。また必要に応じて払戻証書・名義書換え済みの通帳等を簡易書留郵便で郵送することもできます。